歯を失ったときにインプラントを検討されるかたの一番の懸念点はその治療費だと思います。
インプラントの治療費を安くする方法としてインプラントによるブリッジがあります。
ここでは、実際に下顎の奥歯をインプラントを2本埋入してブリッジにした症例の紹介とインプラントのブリッジのメリットとデメリットについてもご紹介します。
【担当歯科医師】
越前谷 澄典 先生
歯科医師/歯学博士
医療法人社団スマイルオフィスデンタルクリニック 理事長
GDHインプラントオフィス札幌 院長
北海道医療大学歯学部卒業。
年間1,000本以上のインプラント埋入の手術を行ない、日々歯科の技術と知識の向上に情熱を注いでいます。
目次
1. インプラントブリッジにした症例
治療前の状態
治療後の状態
3. インプラントのブリッジのメリット
①手術の負担を減らすことができる
②費用を抑えられる
1. インプラントブリッジにした症例
治療前の状態
かなり昔に歯を失ってから、長い間ブリッジを使用されていました。
ブリッジは失った歯を補うために、両隣の天然歯を大きく削らないといけなく、その際に天然歯の神経を抜き、ブリッジを被せるケースがほとんどです。
そのため、ブリッジを被せる土台となる歯(支台歯)に細菌や力の負担が大きくなってしまいます。
こちらのかたも、支台歯は根尖にまで病巣ができていたり、かなり進行している虫歯が多数ある状態でした。
下顎の奥歯はほとんど歯を残すことができず、抜かないといけません。
後方に支えとなる歯がないため、もうブリッジにすることができず、入れ歯かインプラントの選択となります。
こちらの患者さまは入れ歯は嫌だということでインプラントを選択されました。
予算の関係で、奥歯に1本ずつインプラントを埋入せずに2本のインプラントでブリッジにする計画となりました。
また、本当は上の歯のブリッジの部分もインプラントにしてあげることで残っている歯を長持ちさせることに繋がるのですが、上顎の右側はセラミックのブリッジ、上顎の左側は現状のままという計画となりました。
治療後の状態
治療後のパノラマレントゲン画像です。
虫歯が進行している歯を抜歯して、下顎にインプラントを埋入し、上顎の右側はセラミックのブリッジを被せました。
下顎の奥歯は左右ともに2本のインプラントでブリッジにしているのがわかると思います。
右側の治療前と治療後の比較写真です。
下顎は虫歯が進行していた歯を抜き、インプラントを2本埋入してブリッジにしました。
上顎のブリッジもジルコニアセラミックのブリッジにしたので審美的にも美しくなりました。
セラミックのブリッジは銀歯のブリッジに比べてプラークがつきにくいため虫歯や歯周病になりにくいです。
左側の下顎もインプラント2本でブリッジにしました。
上顎のブリッジも古くなっているので本当は新しく作り直したほうがいいのですがご予算の都合で現状維持となりました。
下顎の術前術後の比較写真です。
左右ともに3本分の歯をインプラント2本によるブリッジで補綴しました。
インプラントの上部構造はジルコニアセラミックで作成していますので、見た目はもちろんのこと、プラークが付着しにくく、摩耗することもありませんので長持ちします。
入れ歯と違い自分の歯のように違和感なく噛むことができ、長く食事を楽しむことができます。
2. インプラントのブリッジのデメリット
1本ずつ埋入するのではなく、ブリッジのため3本分の上部構造が連結しています。
繋がっているところは歯ブラシが通りませんので、専用のフロスを使ってしっかりとご自身でもプラークコントロールが必要となります。
当院が使用してる上部構造の素材はジルコニアです。ジルコニアはプラークが付着しにくく、歯周病になりにくいですが、それでも隙間に汚れが入っている状態を放置すると歯周病が進行してしまいます。
また、インプラントの埋入位置によっては、ブリッジを支えるインプラントに非常に大きな力が加わり、その力に耐えられずロスト(脱離)してしまうことがあります。
そうした場合は基本的には1本ずつの埋入を推奨します。
このように、力のリスクと細菌のリスクに関しては1本ずつ埋入する方法に比べると高くなってしまうのがインプラントブリッジのデメリットです。
3. インプラントのブリッジのメリット
一方でインプラントブリッジのメリットは大きく2つあります。
①手術の負担を減らすことができる
インプラントの埋入本数が減るため、それだけ手術の負担も軽くなります。
②費用を抑えられる
多くの歯科医院では、インプラントブリッジの場合、埋入する本数が減るため、治療にかかる費用を抑えることができます。
スマイルオフィスデンタルクリニックではインプラントを1本埋入する場合、上部構造含めて1本おおよそ35万円のため3本インプラントを埋入すると単純計算で105万円です。
一方でインプラントブリッジの場合はポンティック(ダミー)と呼ばれるインプラントとインプラントの間にある部分は15万円で作成しますので、単純計算で85万円となります。
4. まとめ:インプラントブリッジでも問題ないケースであれば有効な治療方法
デメリットでも紹介したとおり、部位によってはインプラントブリッジだと力による負担が大きくかかってしまうことがあります。
実際にスマイルオフィスデンタルクリニックでも、患者さまの骨の状態や噛み合わせなどを考慮してインプラントの埋入位置を検討した結果、インプラントブリッジを推奨することもあれば、推奨しないこともあります。
少しでもインプラントの治療費を安くしたいというお気持ちもわかりますが、長持ちしなければ意味がないので、インプラントブリッジに適応するかどうかの診断が非常に大切です。
2本のインプラントでブリッジにしようかお悩みのかたはぜひスマイルオフィスデンタルクリニックにご相談ください。
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