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インプラントの寿命を延ばすためのメンテナンス|札幌でインプラントならスマイルオフィスデンタルクリニック

2021.01.04

インプラントは第二の永久歯と言われています。

そのため、天然歯と同じようにしっかりとメンテナンスを行わなければ、歯が抜けてしまうのと同じようにインプラントも抜け落ちてしまいます。

逆に言うとインプラントも天然歯同様にしっかりとメンテナンスを行うことで一生涯維持することも可能です。

インプラントの寿命を延ばし、ずっと使い続けるために必要なメンテナンスについてご説明します。

理事長越前谷澄典の紹介


【この記事の監修歯科医師】

越前谷 澄典 先生

歯科医師/歯学博士
医療法人社団スマイルオフィスデンタルクリニック 理事長
GDHインプラントオフィス札幌 院長

北海道医療大学歯学部卒業。
年間1,000本以上のインプラント埋入の手術を行ない、日々歯科の技術と知識の向上に情熱を注いでいます。

目次

1. インプラントの寿命を短くする3つのリスク
・力のリスク
・細菌のリスク
・タバコのリスク

2. インプラントのメンテナンスについて
・メンテナンスの重要性
・メンテナンスの種類について

3. 通常のインプラントのメンテナンス方法
・インプラントのメンテナンスの必要性
・歯科医院で行うインプラントのメンテナンス(プロケア)
・ご自宅で行うインプラントのメンテナンス(ホームケア)

4. All-on-4(オールオン4)のメンテナンス方法
・オールオン4のメンテナンスの必要性
・歯科医院で行うオールオン4のメンテナンス(プロケア)
・ご自宅で行うオールオン4のメンテナンス(ホームケア)

1. インプラントの寿命を短くする3つのリスク

インプラントをダメにしてしまうリスクは3つあります。

「力のリスク」「細菌のリスク」「タバコのリスク」です。

インプラントに限ったことではなく、何事でもリスクを知ることは大切です。リスクを知り、それを回避することで、望んだ結果が得られる可能性が非常に高くなるからです。

インプラントの寿命を延ばし、一生涯大切に使い続けるためにはこの3つのリスクをコントロールし、日頃のケアを行っていくことが重要です。

・力のリスク

くいしばりや歯ぎしりなどにより、インプラントに力の負担がかかってしまい、最悪インプラントが抜け落ちてしまうことがあります。

こうした、くいしばりや歯ぎしりなどは眠っている時に無意識に行っている方が多く、ご自身では気づかなかったり、やめようと思っても難しいです。

そのため、眠っている時に歯ぎしりから歯を守るマウスピースを作ったりする事で力のリスクを軽減させます。

また、インプラントの上部構造がすり減ってしまうことで噛み合わせが悪くなってしまい、インプラントに過度な力がかかる恐れがあります。

その場合は上部構造の部分だけ作り直してあげることで噛み合わせを改善することが可能です。

このような「力のリスク」に関しては、歯科医院で診断したうえで適切な処置が必要となりますので定期的な歯科医院への受診が必要です。

・細菌のリスク

インプラントは人工歯のため、虫歯になることはありません。しかし、インプラント周囲炎という歯周病のような状態になってしまうリスクがあります。

歯周病は歯を支えている骨がなくなってしまう病気ですが、インプラントの場合でも同様で、インプラントと骨との結合がなくなり、インプラントが抜け落ちてしまいます。

スマイルオフィスデンタルクリニックではインプラント手術前に、投薬による除菌、歯周ポケット内の歯石除去を徹底的に行いますが、時間が経つと細菌は戻ってきてしまいますので、インプラント手術後も定期的な歯科医院でのクリーニングとホームケアが大事になります。

・タバコのリスク

インプラントの有無に関わらず禁煙するのが望ましいです。

タバコのリスクで一番怖いのは、タバコに含まれているニコチンによって毛細血管が収縮し、血行が悪くなることで治癒が遅くなったり、最悪インプラントと骨が完全に結合できなく、抜け落ちてしまうことです。

そのため、特にインプラント手術後は禁煙したほうがいいです。

ニコチンには唾液の分泌量も少なくさせる作用があり、そのため口腔内の細菌が繁殖しやすくなります。
また、タバコを吸うことで粘着性の高いヤニ(タール)が歯に付着し、そこに細菌も吸着してしまうため、タバコは間接的に細菌のリスクを高める要因となります。

2. インプラントのメンテナンスについて

・メンテナンスの重要性

インプラントの寿命を伸ばすためにメンテナンスは絶対に必要です。

スマイルオフィスデンタルクリニックでは、インプラントの寿命を短くする3つのリスクからインプラントを守り、一生涯インプラントを維持できるように、原則3ヶ月毎のメンテナンスを推奨しております。

患者様のお口の中の状態によってはメンテナンスの頻度が1ヶ月毎になることもあります。
これは特にご自身でのホームケアがうまく出来ていない方が多いです。

逆に口腔内の状態が改善していればメンテナンスのスパンも長くなるため、普段のホームケアをしっかり行って頂きたいです。

ホームケアと一言で言っても、お口の中の状態や力のリスクが違うため、お一人お一人メンテナンス方法が違います。
歯科衛生士が汚れがつきやすいところや磨き残しがあるところなど、患者様の一緒に鏡を見ながら磨き方や使う道具など丁寧に指導いたします。

スマイルオフィスデンタルクリニックでは、万が一インプラント周囲炎になってしまった場合の撤去、再埋入にかかる手術料金は無料で行わせて頂いておりますが、しっかりとメンテナンスにお越しいただいているというのが条件ですので、そういった意味でもメンテナンスには必ずお越し頂きたいです。

・メンテナンスの種類について

インプラントのメンテナンスは大きく分けて2種類あります。

まだ天然歯が残っていて欠損部位にインプラントを埋入する場合とAll-on-4(オールオン4)のように天然歯が残っていなく、すべての人工歯をインプラントで支えている場合です。

それぞれのメンテナンス方法についてご紹介致します。

3. 通常のインプラントのメンテナンス方法

対象はインプラントの他にも、天然歯が残っている方になります。
天然歯が残っているためインプラントはもちろんですが、天然歯のケアも一緒に行ってまいります。

・インプラントのメンテナンスの必要性

まず、細菌のリスクに関しては天然歯は虫歯や歯周病にかかりますが、インプラントは虫歯にはなりませんので歯周病に対するケアは必要です。

次に、力のリスクに関しては天然歯とインプラントでは噛み合わせの調整方法は違ってきますので、その点を考慮して力のリスクをコントロールしていきます。

お口の中は一つのお部屋のようなものです。

どこか1本だけでも細菌に感染すれば、それは他の歯やインプラントにも広がってしまいますし、どこか1本だけでも噛み合わせが悪ければ他の歯に負担がかかってしまいます。

そのため、お口全体をメンテンナスでしっかりとケアしていく必要があります。

ケアの仕方には歯科医院で行うプロケアと患者様自身が行うホームケアの2つがあります。

・歯科医院で行うインプラントのメンテナンス(プロケア)

インプラントの治療が終了したあとは基本的に3ヶ月に1回、歯科医院でのプロケアを受けて頂きます。

メンテナンスではクリーニングをメインに行いますが、3ヶ月毎に口腔内の細菌の検査とペリオテストというインプラント自体に揺れがないかの確認を行います。

【歯科医院でのメンテナンスの流れ】

①お口の状態のチェック

天然歯に関しては虫歯の有無、かみ合わせの確認など通常の検診と同じようにお口のなかをチェックします。もし気になっている症状があったり、すぐに治療が必要な場合などはその日のうちに治療をすることもあります。

②細菌検査

お口の中の汚れを採取し、そこに潜んでいる細菌を位相差顕微鏡で検査します。リスクの高い歯周病菌が検出された場合はより詳しく調べるためにPCR検査を行ったり、投薬による歯周内科治療や歯周外科治療を行ったりします。

③ホームケアのチェック

日頃のホームケアがしっかりできているかを確認します。
染め出し液というもので歯に色をつけることで、普段の歯磨きでは磨けていないところを視覚化することができます。
歯ブラシの当て方や歯ブラシ以外の道具の使い方などを歯科衛生士が丁寧に指導いたします。
この時に使用した道具や歯磨き粉などは、当院でも販売していますので気に入ったものがあればお帰りの際にご購入いただけます。

④PMTC(クリーニング)

PMTCは「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」という意味で、文字通りプロが行うクリーニングです。
歯磨きでは落とすことの出来ない汚れや、プラークの元となるバイオフィルムを専門の機器や技術を使って除去していきます。

⑤ペリオテスト(動的歯周組織診査)

ペリオテストと呼ばれる検査器具を使用してインプラントに揺れがないか(動揺しているか)確認します。
もし、インプラント周囲炎などでインプラントと骨との結合が失われてしまうと、揺れがでてしまいます。そうした場合はレントゲン写真の撮影など詳しい検査を行います。

⑥口腔内写真撮影

経過観察していくための記録として口腔内の写真を撮らせて頂きます。
継続して歯肉の状態の変化をみることで歯周病の進行具合などの診断に役立ちます。

⑦CT撮影(年に1回)

年に1回はCT撮影を行い、埋入したインプラントの状態やお口全体の骨の状態を確認します。

・ご自宅で行うインプラントのメンテナンス(ホームケア)

お口の状態もリスクも患者様によって変わってきます。そのためホームケアの仕方はお一人お一人違ってきます。

例えばインプラントでブリッジを行っていたり、隣り合っているインプラントの上部構造が繋がっている(連結している)場合は、そこの部分がどうしても汚れがたまりやすく、歯茎の炎症が起こりやすいです。

そうした場合は専用のデンタルフロスでのホームケアが必要となりますので、歯科衛生士から指導されたことをホームケアで行って頂くのが一番です。
なかには歯磨きに自信がなく、毎月クリーニングを希望して来院されるかたもいらっしゃいます。

4. All-on-4(オールオン4)のメンテナンス方法

オールオン4の検診も原則3ヶ月毎にお越しいただくようお願いしております。

上下でオールオン4の治療をしている場合は、歯科医院にくるのが年に4回だけになりますので歯科医院との付き合い方が今までとは大きく変わってきます。

オールオン4の上部構造は自身で歯を外すことができないため、検診のときに外して上部構造を綺麗に消毒します。

・オールオン4のメンテナンスの必要性

歯が1本もなくなったからと言って歯周病にならないわけではありません。

総入れ歯を使っている方も、入れ歯に歯石がついているケースがあるように、お食事をしている限りしっかりと歯磨きをしないと汚れは溜まってしまいます。

本来こうした汚れは、歯の表面から歯茎の下にいき歯周病を悪化させますが、全ての歯がない場合は、インプラントの周りに汚れが溜まり、インプラント周囲炎を引き起こすリスクがあります。

また、インプラントだけでなく歯周病菌が血管を通って全身の健康を害するリスクもあります。

折角入れたインプラントがダメになってしまわないように、いつまでも健康でいられるように、しっかりとプロケアとホームケアの両方を行ってインプラントを長持ちさせましょう。

・歯科医院で行うオールオン4のメンテナンス(プロケア)

通常のインプラントと同様に基本的に3ヶ月に1回、歯科医院でのプロケアを受けて頂きます。

【歯科医院でのメンテナンスの流れ】

①固定されている上部構造を外します。

外した上部構造を患者様と確認し、どこに汚れがついているかやホームケアの仕方などの指導を行います。
タバコがやめられていない方などは、タバコのヤニがついているため「禁煙している!」と言っても歯科衛生士にはバレているので注意してください。
外した上部構造は綺麗に汚れを落として、消毒を行います。

②位相差顕微鏡による細菌検査

お口の中の汚れを採取し、位相差顕微鏡にて細菌の検査を行います。歯周病菌がいた場合は投薬による歯周内科治療をご案内します。

③お口の中のクリーニング

歯肉の状態を確認し、インプラントと上部構造をつないでいるアバットメントと呼ばれる部分をお掃除します。
その際、排膿の有無の確認を行ったり、ペリオバスタージェルという歯肉専用のクリームを使い歯肉マッサージを行うなど、お口の状況に応じて歯科衛生士がクリーニングを行います。

④ペリオテスト

ペリオテストと呼ばれる、インプラントに動揺がないかの検査を行います。

⑤外した上部構造を再度装着します。

消毒後の上部構造に艶出しなどを行い、口腔内に上部構造を固定します。

⑥かみ合わせの確認

強く当たっているところや当たっていないところを咬合紙と呼ばれる紙を噛んで頂き確認します。問題なければこれで終了となります。
上部構造が摩耗してしまい、当たりが強くなりすぎているところなどは、その場で修理していきます。場合によっては数日間お預かりして修理を行うこともございます。

⑦CT撮影(年に1回)

年に1回CT撮影を行い、埋入したインプラントの状態を確認致します。

・ご自宅で行うオールオン4のメンテナンス(ホームケア)

基本的にはご自身の歯と同じように歯磨きしていただきます。

All-on-4の上部構造の場合は歯と歯の間には隙間がないため歯を磨くのは楽ですが、上部構造と歯茎との間に隙間があります。
そのため、通常の歯磨きに加えて、歯茎の境目のブラッシングとフロスでのケアもお願いしています。
なかなかフロスがうまく使えないという方には、ウォーターピックと呼ばれるお口用の高圧洗浄機もご用意しています。

虫歯にならないからといって歯磨きを疎かにすると人工歯にも着色や歯石がつき、見た目が悪くなったり周囲炎を引き起こしたりしますので、しっかりとしたホームケアが大切になります。

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