インプラントと差し歯の違いとは？メリットとデメリットも解説

インプラントImplant

2024.05.29

インプラントや差し歯（被せ物、クラウン）など、歯科治療には様々な選択肢があります。
それぞれの治療法には特長があり、患者様の口腔内の状況や希望に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。

そのために、ご自身のお口の状態や治療の違いについてよく理解して頂くことが大切だと私たちは考えています。

しかし、専門用語なども多く、患者さまにとってはよくわからないことばかりだと思います。

このページでは患者さまもよく間違えられる、インプラントと差し歯の違いについて詳しく解説します。

スマイルオフィスデンタルクリニックにも、インプラントのことを差し歯と呼んだり、差し歯のことをインプラントと呼んだりする患者さまが時々来院されますが、インプラントと差し歯は全く異なる治療方法です。

【この記事の監修歯科医師】

越前谷澄典先生

歯科医師／歯学博士
医療法人社団スマイルオフィスデンタルクリニック理事長
GDHインプラントオフィス札幌院長

北海道医療大学歯学部卒業。
年間1,000本以上のインプラント埋入の手術を行ない、日々歯科の技術と知識の向上に情熱を注いでいます。

1. インプラントと差し歯の違い
・歯根が残る場合＝差し歯
・歯根がない場合＝インプラント

2. インプラントの特徴について
・インプラントのメリット
・インプラントのデメリット

3. 差し歯の特徴について
・差し歯のメリット
・差し歯のデメリット

虫歯が進行して歯冠がなくなってしまい、歯根だけが残っていても、噛み合うことができません。
そのため、歯根に土台を差し、その上に人工の歯冠を被せる必要があります。
これがいわゆる差し歯（被せ物、クラウン）と呼ばれるものです。

抜歯して歯根も残っていない場合、もともと歯根があった場所に人工歯根を埋め込み、その上に上部構造を装着します。
これがインプラント治療です。

自分の歯根が残っていれば差し歯、自分の歯根が残っていなければインプラントですので、差し歯とインプラントは全く違う治療方法です。

インプラントは、人工の歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
通常、チタン製のインプラント体を使用し、生体適合性が高く、長期間安定した状態を保つことができます。

天然の歯とほとんど変わらない自然な見た目と食事をしっかり噛めることができます。

長期的な耐久性に優れ、適切なケアを行うことで、インプラントは数十年にわたって使用可能です。

歯を失うと顎骨が次第に痩せてしまいますが、インプラントは骨を刺激し、骨を維持してくれます。

同じく歯を失った場合の選択肢として入れ歯やブリッジがあります。
それらと比べると治療費が高くなる点、外科手術が必要となる点があります。

差し歯は、歯根が残っている場合に、その歯根に人工の歯（差し歯）を装着する治療法です。
金属、セラミック、レジンなど、差し歯には様々な材料があり保険が適用するものから自由診療のものまであります。

即効性：比較的短期間で治療が完了するため、すぐに機能を回復することができます。
低侵襲性：手術を必要とせず、歯の削り具合によっては痛みも少ないです。

金属など、歯よりも固い材料を使用すると、歯根が割れてしまう恐れがあります。

また、歯根は非常に薄いため、再び虫歯が進行してしまうと何度も削ることができません。
再び治療することができない状態になると抜歯することになります。