「口の中を噛んでしまう」
「頬の内側を噛んでしまう」
このような症状でお悩みの方はいませんか?
うっかり噛んでしまったというケースとは別に、たびたび口の中を噛んでしまうという方は、実はお口のなかに何らかの問題を抱えている可能性があります。
このページでは口の中を噛んでしまう原因と対処法について説明します。
【この記事の監修歯科医師】
越前谷 澄典 先生
歯科医師/歯学博士
医療法人社団スマイルオフィスデンタルクリニック 理事長
GDHインプラントオフィス札幌 院長
北海道医療大学歯学部卒業。
年間1,000本以上のインプラント埋入の手術を行ない、日々歯科の技術と知識の向上に情熱を注いでいます。
目次
1. 口の中を噛む原因とは?
・無意識の癖やストレス
・歯並びや噛み合わせの問題
・入れ歯や矯正器具の影響
・疲労・体調不良
・噛み合わせが低くなった
・被せ物や詰め物
・加齢
・顎関節症
・肥満による肉の張り出し
2. 口の中を噛むと起こる症状
・口内炎や傷
・感染症のリスク
・慢性的な痛みや不快感
・食事や会話の障害
3. 口の中を噛んでしまう場合の対処法
・適切な歯科治療の受診
・生活習慣の見直しとストレス管理
・矯正治療や適切な入れ歯の装着
・舌や頬の位置を意識する
・表情筋を鍛える
1. 口の中を噛む原因とは?
口の中を噛んでしまうことは、多くの人が経験することですが、その原因はさまざまです。
以下に代表的な原因を挙げます。
・無意識の癖やストレス
多くの場合、無意識の癖やストレスが原因で口の中を噛むことがあります。
例えば、緊張している時や集中している時に、頬や舌を噛んでしまうことがよくあります。
これは、無意識に行っているため、自分では気づかないことが多いです。
・歯並びや噛み合わせの問題
歯並びや噛み合わせに問題がある場合、口の中を噛むリスクが高まります。
例えば、上下の歯が正しく噛み合っていないと、食事中や話している時に口内を傷つけやすくなります。
特に、歯が重なっている部分や飛び出している部分があると、これが引き金になります。
・入れ歯や矯正器具の影響
入れ歯や矯正器具を使用している人は、それが原因で口の中を噛んでしまうことがあります。
新しい入れ歯や矯正器具に慣れるまでの期間は、特に口内を傷つけやすいです。
また、適切にフィットしていない場合も問題となります。
このような場合、歯科医に相談して調整を行うことが重要です。
・疲労・体調不良
疲労や体調不良も口の中を噛む原因の一つです。
体が疲れていると、筋肉のコントロールが低下し、無意識に口の中を噛んでしまうことがあります。
また、体調が悪い時には、普段よりも注意力が散漫になるため、口内を傷つけやすくなります。
・噛み合わせが低くなった
歯ぎしりや食いしばりなどによって、歯の摩耗や咬耗により、噛み合わせが低くなると、上下の歯が正しく噛み合わず、口の中を噛むリスクが高まります。
この場合、噛み合わせの調整が必要となります。
・被せ物や詰め物
虫歯の治療で補綴物(被せ物や詰め物)を装着することで、今までと噛み合わせが変わり、口の中を噛む原因となることがあります。
また、同じ補綴物を長い間使用すると、形が変わったりするため、噛み合わせのバランスが崩れ、口の中を噛む原因となることもあります。
被せ物や詰め物が劣化したり、適切にフィットしていない場合、歯科医に相談して修正したり、新しく作り直してもらうことが重要です。
・加齢
加齢によって、口内の組織や筋肉が変化し、頬の内側がたるんでしまうと口の中を噛みやすくなることがあります。
また、加齢とともに歯の摩耗や歯周病などが進行することで、噛み合わせが変化し、口内を傷つけるリスクも高まります。
・顎関節症
顎関節症は、顎の関節や筋肉に問題がある状態で、これが原因で口の中を噛んでしまうことがあります。
顎関節症の症状には、顎の痛みや違和感、口を開けるときのクリック音などがあります。
適切な治療を受けることで、症状を緩和し、口内を噛むリスクを減らすことができます。
・肥満による肉の張り出し
肥満により、頬や舌の肉が張り出すことがあります。
これが原因で、口の中を噛みやすくなることがあります。
体重管理やダイエットを通じて、肉の張り出しを抑えることが効果的です。
このように、口の中を噛む原因は一つだけではなく、複数の要因が絡み合っていることが多いです。そのため、症状が続く場合は、早めに歯医者さんにご相談ください。
2. 口の中を噛むと起こる症状
口の中を噛んでしまうことは、一時的な痛みだけでなく、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。
以下に、その代表的な症状を紹介します。
・口内炎や傷
口の中を噛むと、まず最初に感じるのは痛みです。
この痛みは、噛んだ部分に傷ができるためです。
傷ができると、そこが炎症を起こし、口内炎となることがあります。
口内炎は、食事や会話をする際に痛みを伴い、生活の質を低下させる原因となります。
・感染症のリスク
傷ができると、そこから細菌が侵入しやすくなります。
口の中は多くの細菌が存在する環境であり、傷が感染するリスクが高まります。
感染が進行すると、腫れや膿が出ることがあり、場合によっては専門的な外科手術が必要になることもあります。
・慢性的な痛みや不快感
口の中を頻繁に噛むことで、慢性的な痛みや不快感を感じることがあります。
これは、傷が治る前に再び噛んでしまうことが原因です。
慢性的な傷や炎症は、口内の組織を損傷し、長期的な治療が必要になることもあります。
・食事や会話の障害
口内の傷や炎症は、食事や会話にも影響を与えます。
食事中に痛みを感じるため、食欲が低下したり、栄養バランスが乱れたりすることがあります。
また、話す際に痛みを感じるため、コミュニケーションがスムーズに行えなくなることもあります。
口の中を噛むことは、単なる一時的な痛みだけでなく、さまざまな症状やリスクを引き起こします。
これらの症状を防ぐためには、原因を特定し、適切な対策が必要となります。
3. 口の中を噛んでしまう場合の対処法
口の中を噛んでしまうことを防ぐためには、原因を理解し、それに対する適切な対処法を講じることが重要です。
以下に、口の中を噛んでしまう場合の対処法を紹介します。
・適切な歯科治療の受診
まず、歯並びや噛み合わせに問題がある場合は、歯科医に相談して適切な治療を受けることが重要です。
歯の矯正治療や、噛み合わせの調整を行うことで、口の中を噛むリスクを減らすことができます。
また、入れ歯や矯正器具が原因で口内を傷つけている場合は、これらの調整や再装着を行うことも効果的です。
・生活習慣の見直しとストレス管理
無意識の癖やストレスが原因で口の中を噛んでしまう場合、生活習慣の見直しやストレス管理が効果的です。
リラックスするための方法を見つけることや、ストレスを軽減するための活動(例えば、運動や趣味の時間を増やすこと)を取り入れることで、無意識の癖を減らすことができます。
また、意識的に口の中を噛むことを避けるために、ガムを噛むなどの代替行動を取り入れることも有効です。
・矯正治療や適切な入れ歯の装着
矯正治療や適切な入れ歯の装着は、噛み合わせを改善し、口の中を噛むリスクを減らすための重要な対策です。
歯科医と相談し、最適な治療方法を選ぶことが大切です。
また、入れ歯や矯正器具の定期的なチェックや調整を行うことで、長期的に口内の健康を保つことができます。
・舌や頬の位置を意識する
日常生活の中で、舌や頬の位置を意識することも、口の中を噛むことを防ぐ助けになります。
例えば、話す時や食べる時に舌を正しい位置に保つことを意識することで、口内を噛むリスクを減らすことができます。
これは習慣化するまで時間がかかるかもしれませんが、長期的には効果的な方法です。
・表情筋を鍛える
加齢で頬の内側がたるんだり、肥満で頬の内側が張り出したりしてしまう場合は表情筋を鍛えることが大切です。
顔の体操を行ったり、意識して会話を増やしたりすることが効果的です。
4. まとめ
口の中を噛んでしまうことは、痛みや不快感を伴うのはもちろんですが、噛んでしまう原因を放置したままにすると、他のリスクを引き起こす可能性があります。
歯医者さんにしっかりと口腔内を診てもらい、適切な治療や対処法を受けることで、これらのリスクを減らし、お口の健康を保つことができます。
口腔外科や小児歯科、矯正歯科などの専門家の分野になることもありますので、口の中を噛んでしまうことが気になる方はそうした専門的な診療も行っている医院に相談することをおすすめします。、自分に最適な対処法を見つけることが重要です。
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